たくさんの応募作の中で、この公園のメインとなる男滝をバックにした作品は意外と少ないですが、この作品は見事にものにしましたね。滝のぼかし方もほどほどで、いい雰囲気です。見上げるポーズにすることで、暗くなりがちな顔に明るさも実にうまくカバーしています。伸びやかなポーズと滝のラインがマッチしているのもポイントが高いところです。

しなやかなポーズと切なげな雰囲気がちょいと暗めな場所に合っていいですね。そのまま撮るとおそらく人物も暗めになってしまうと思いますが、日中シンクロが絶妙な光量できまっていて、なおかつボケも生かされているので不自然に感じない仕上がりが素晴らしいです。ここまでキレイに入っていると、足なども切らず、構図も少し遊べたらなお良しです。

周囲を遮らせトップライトをどう料理するかがポイントの会場ですが、アオリ位置からの強めのレフが決まっていて輝く瞳が美しい仕上がりです。木に寄りかかったポーズによる斜めのラインも、構図にうまく生かせています。ただし、上下に若干隙を感じるので、もうひと寄りするか、トリミングで対応しても良かったかと思います。